
サーバー代って経費に入れていいの?
深夜、会計ソフトの画面の前で手が止まる。
サーバー代は経費? それともダメ?
ぼくも同じ場所で立ち止まった人間です。

ろにぃ
・サイト制作歴10年以上
・情報発信をきっかけに大企業へ転職
・月収100万円超えのサイトを作成・運営中
SNSも触ったことがない完全初心者からスタートし、ゼロからWeb制作とSEOを習得してきました。
同じように挑戦する人を応援するため、初心者向けに「世界一やさしくわかるWeb制作・SEO・ライティング」情報を発信しています。
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答えはシンプル。
事業に必要な分は経費。
- 結論
- 科目
- 仕訳
- 按分
- 証憑
の順で、あなたの迷いを断ち切る“型”だけを置いていきます。
読みながら使える【按分比率表&仕訳テンプレ】も用意しているのでぜひ最後までご覧ください!
先に結論 レンタルサーバー代は経費になる
細かい話に入る前に、まず「何がOKで、どう処理するか」をこの3点だけ押さえましょう。
- 事業関連分は経費
- 勘定科目は「通信費」など
- 証憑は電子取引データで保存
順に見ていきましょう。
事業関連分は経費でOK
サーバー代は事業で使った分は経費でOK。
私用と混ざるなら家事按分で事業分だけ拾えば大丈夫です。
コツは根拠メモをひとこと残すこと(算式・期間・元データURL)。
あとで説明が必要になっても、メモ1枚あるだけで強いとうわけです。
勘定科目は「通信費」など
いちばん無難なのは通信費。
保守・更新・監視までまるっと委託なら外注費。
有料プラグインやオンラインサービスなど機能課金メインならソフトウェア使用料(情報処理費等)でもOK。
どれを選んでも方針を固定する。
ここだけはブレさせないのがコツですね。
証憑は電子取引データで保存
メールでもらったPDFや管理画面から落とした明細は、電子のまま保存が原則。
検索要件(日付・金額・取引先/範囲・組合せ検索)を満たす設定にしておくと、あとで探すのが一気にラクになりますよ!
経費にできる・できないの線引き
線引きはシンプル。
個人と法人で見方が少し違うので、順番に確認します。
個人事業主の家事按分
- 事業サイトの運用
- 販売LP
- 予約サイトのホスティング など
- 純趣味サイト
- 事業関連性を説明できない用途
迷ったら税理士さんに相談。あとからつつかれたら嫌ですもんね。
法人契約
会社名義で契約して私用NGを社内規程に明記。
業務用なら基本は全額損金です。
複数部署で使うなら、部署配賦のルールを先に引いておくと月次がスムーズになりますね。
勘定科目の選び方(比較表)
迷ったらこの三択でOK
実態ベースで素直に当てはめていきます。
勘定科目 | 適用の目安 | 典型仕訳例 |
---|---|---|
通信費 | ホスティング利用料が中心 | 借方:通信費 / 貸方:未払金(クレカ) |
外注費 | 運用・更新・監視など人的役務をまとめて依頼している場合 | 借方:外注費 / 貸方:未払金 |
ソフトウェア使用料(情報処理費等) | CMS拡張・有料プラグイン・アドオン課金など機能利用がメイン | 借方:ソフトウェア使用料 / 貸方:未払金 |
途中で科目を変えるなら、なぜ変えたかをメモって以後はそれで固定。
ここ、監査で見られがちなので残しておくのが無難です。
仕訳テンプレ(個人/法人)
月払い→年払い→為替の順でサクッと処理しましょう。
月払い
毎月の支払いは基本形を覚えて固定運用。
個人の私用分は決算整理で外します。
取引・ケース | 仕訳(借方/貸方) | 補足 |
---|---|---|
クレカ | 借方:通信費(または外注費 等)/貸方:未払金(クレカ) | 最も一般的な処理 |
講座振替 | 借方:通信費/貸方:普通預金 | 引落日に処理 |
個人の私用分 | (振替)事業主貸 | 期末に私用分を除外 |
年払い
短期前払費用の要件を満たすなら、支払時に当期費用でいけます(1年以内の役務+継続適用がカギ)
取引・ケース | 仕訳(借方/貸方) | 補足 |
---|---|---|
年払い(要件を満たす場合) | 借方:通信費(または短期前払費用)/貸方:未払金 →(要件OKなら)当期費用化 | 契約内容と運用方針を固定して継続適用 |
為替(海外事業者請求)
計上日は円換算で仕訳、実決済との差は為替差損益。
クレカ手数料が別なら支払手数料も忘れずに。
ポイント | 内容 |
---|---|
円換算のタイミング | 計上日にレート換算して仕訳 |
差額の処理 | 実決済との差は為替差損益で調整 |
手数料の扱い | クレカ手数料が別計上の場合は支払手数料で計上 |
按分の決め方と運用
兼用なら“基準をひとつ決めて回す”がコツ。
按分の始め方:売上比/稼働時間比/PV比のどれか1つから選択肢決定する
まずは固定比率→四半期レビューで微調整、が実務的。
手順としては、
売上比/稼働時間比/PV比 のどれか1つ(迷ったら売上比)。
例:Aサイト70%/Bサイト30% で1〜3月は固定
例:売上比を選んだなら、
A実績 = 62万円 / (A+B計 100万円) = 62%
B実績 = 38万円 / 100万円 = 38%
- 乖離が±5ポイント以上なら更新、未満は据え置き。
- 1回の変更は最大±10ポイントまで(急なブレ防止)。
次の四半期の“固定比率”に採用
例:初期 70/30 → 実績 62/38(差8pt)→ 次Qは 65/35 に寄せる(変更幅10pt上限の中で、半分だけ寄せるのも◎)。
- 期間:2025/Q1
- 基準:売上比
- データ:会計ソフトの売上レポートURL
- 計算:A62%、B38%/差8pt→次Qは65/35に更新
- 承認:自分(または担当)
以上です。
複数サイト・事業
1契約で複数ブランドを回すなら、比率表(行=サイト/列=指標/合計100%)を作っておくと、決算時に迷子になりません。
新規立ち上げは仮比率で走って後追い補正になりますね。
証憑の残し方
電子は電子のままが大原則。
チェックすべきポイントはこの2つだけ。
適格請求書(インボイス)
発行者名・登録番号、取引日、内容、税率ごとの合計・税額などの必須記載をチェック。
電子で受け取ったら電子で保存、ここはルール通りにいきましょう。
電子取引データの保存要件
- 検索:取引日/金額/取引先で検索、範囲と組合せにも対応
- 見読性:すぐ開けて内容が読める状態
- 改ざん防止:タイムスタンプや履歴の確保
クラウド会計(freee/マネーフォワードなど)と連携して、取引先・日付・金額を揃えておくと要件クリアが一気にラクになりますよ!
よくあるNGとグレーゾーン
つまずきやすいのはここ。
先に潰しておけば後がぐっと楽になります。
無料サーバー・割引
無料期間はそもそも支出がゼロ。
初月無料は実際の請求額で計上します。
クーポンは値引後の負担額でOKですね。
個人用サイトの兼用
「将来収益化」は希望であって実績じゃないんですよね。
いまの事業関連性を語れないといけません。
兼用なら按分比率+根拠メモをセットで置いておけば安心です。
まとめ
最後にまとめます。
- 結論:事業で使った分は経費。混ざるなら家事按分で切り分け。
- 科目:通信費が基本。外注費/ソフトウェア使用料は実態ベースで。
- 仕訳:月払いはシンプル、年払いは短期前払費用の要件チェック。
- 証憑:電子は電子のまま。検索要件を満たす設定に。
- 運用:按分はまず1指標で固定→四半期見直し。メモ1枚が最強。
次の一歩:サーバー選びでムダを作らない
ここまでで経費処理の型は整いました。
あとはそもそもムダの少ないサーバーを選ぶだけ。
- 年払いの割引や短期前払費用の扱い
- 転送量みたいな“見えにくい上限”
- 障害時の復旧スピード
まで含めて見ると、トータルコストがガラッと変わります。
用途別(ブログ/LP/予約/EC)で「この条件ならココ」がすぐ決まるように、評価軸をひとまとめにしました。
- 年払い×短期前払費用の相性(キャッシュアウトと費用計上のバランス)
- 転送量の上限と超過時の挙動(バズ時に落ちないか)
- サポート品質/復旧実績/自動バックアップ(機会損失を最小化)
- 移行代行・初期設定の手間(作業コストも経費と同じ“コスト”)
迷ったらこちらにまとめてあります。
ぼくの実運用ベースで、社名・プランまで具体的に比較しています。

コスパと安定で最短ルートを選びましょう。
「比較は面倒だから1つおすすめを知りたい!」という方はこちら
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